あらすじ
他者と手をつなぐことでその人に関係する死者と交信することができる能力を持つ人たちの群像劇
主人公は3人
バカンス先で津波に飲み込まれ死にかけた際に死語の世界を一瞬みたことがある著名女性レポーター・マリー
兄を失い兄ともう一度会いたい、アル中のシングルマザーをもつ幼い双子の兄弟の弟・マーカス
死者と会話できる能力を持つ独身男性・ジョージ
マリーはキャリアウーマンだったが、死後の世界に興味を持ちだしてから周りからの信頼を徐々に失いレポーター(アナウンサー?)の立場も夫も失う
死後の世界についてのレポートを執筆し、著書は祖国のフランスでは出版できなかったがイギリスの出版社が興味を持ち、マリーはロンドンに渡る
双子の弟はアル中のシングルマザーをしっかりしたおしゃべりな兄と支えているが、事故で兄が亡くなったあとは母親が不安定になり元々目を付けられていた福祉課の人に保護されて里親の元に行く
そのあと死者と対話できる霊能力者に興味を持ち家の金を盗んで色んな霊能力者に会いに行くが全員インチキ
ある日地下鉄に乗ろうとしたところ、生前兄がかぶっていた帽子(形見としてずっとかぶっていた)をホームで落として乗り遅れるが、そのあと乗ろうとしていた電車が爆発する
里親はマーカスに手を焼いていてこれ以上面倒を見たくない感じになっていたが、親元を去った一人目の里子に合わせるためにロンドンへ連れ立つ
ジョージは長年霊能力者として生きてきたが、嫌になって工場で働いている
孤独な生活の中お料理教室で出会った女性と良い感じになってたが、彼女が興味本位で無理やりジョージに交信させた結果、彼女が過去を知られたことで傷つきそれ以降姿を現さなくなる
工場もリストラされ、兄に霊能力者をもう一回やる流れを若干無理やり作られてまた嫌になり、ロンドンへ旅に出る
そうして3人はロンドンで偶然出会うことになる
マリーは駅近くで本の販促イベントでサイン会を行っていて、それに興味を持っていたジョージを発見したマーカスがジョージの事をネットで観たことがある霊能力者だと言って追いかける
ジョージはホテルに戻りやり過ごそうとするが、マーカスがなかなかホテルの前から姿を消さないため観念して交信をする
マーカスの兄は地下鉄ではマーカスを助けたがこれ以降は助けない、自分に頼らず独り立ちしろという内容の言葉をマーカスに授ける
その後マーカスは独り立ちし、母親とも再開する
ジョージは交信を行った後、マーカスからマリーの居場所を伝えられ(多分お礼)
マリーと改めで出会い意気投合する
感想
主人公たちはみんな孤独な辛い過去がある上で劇中でもさらに孤独な状況になるが、最後にみんな救われるので感動した
特にマーカスは幼いのに一人で色々行動していて、独り立ちしろとか言われてたが元々勇気のあるカッコいいボーイだなと思って推しだったので最後救われて感動した
孤独をうまく描いていてそれでも何か行動すれば救われるという希望のある静かで良い作品だった
欠点を挙げるとすると、多視点の群像劇なので個々の物語がぶつ切りになっていて、続きが気になったところで他の視点に移ってしまうので序盤はいじらしいところ