前置き
今回はBlenderでYoutuber風の動画編集ができるということを伝える記事を作ろうと思います
皆さん動画編集ソフトは何をお使いですか?
本格的に動画編集をするとなると、AdobeのPremiaやAfterEffectになると思うのですが、これらは有料ソフトなのでアドビに税を払わないといけません
学生時代はアドビのソフトが全部込みのCreativeCloudが学生料金で使えたので使っていたのですが、社会人になってこれが重税過ぎて払えないのでフォトショップを除いて解約してしまいました
そこで無料ソフトを探すことになるのですが、
無料ソフトといえば、昔はWindowsに標準でWindowsムービーメーカーというものが付いていてそこそこ使えたのですが、最近はサポートされていないのでまともに動かなくなっていました
AviUtlという無料ソフトがありますが、これは触ってみたのですがプラグインをたくさん入れないと何も機能しないような作りになっていたりUIが特殊だったりと個人的には微妙でした
そのほかの無料の動画編集ソフトも色々ダウンロードして使ってみたのですが、どれもまともに動かないものが多くて最近は動画編集を半ばあきらめていました
ここで救世主が現れたというわけです
blenderのダウンロードはこちら
https://www.blender.org/
Blenderで動画編集??
皆さんこんな風に思っていると思います
「Blenderって3Dモデリングソフトなんじゃないの?」
「3Dモデリングソフトを無理やり動画編集に使うの??」
しかしそうじゃないんです
Blenderには3Dモデリング用のウィンドウ、UV編集用のウィンドウ、3Dアニメーション制作用のウィンドウなどがあってそれをタブで切り替えられるのですが、そのひとつとして動画編集のウィンドウがさりげなく存在します
しかも、それなりに機能がそろっていてちゃんと動く!
前述のとおり無料のソフトはまともに動かないものばかりなのでものすごくありがたい!
操作感的にはAfterEffectに近いです
機能はさすがにAfterEffectよりは劣りますが、AfterEffectより起動が速くて動作が軽いと思います
「Blenderって操作が独特で使いにくいんじゃないの?」
っていう声が聞こえてきそうですが、それについてもBlender2.8のメジャーアップデートの際に操作感やUIの大幅な改善がなされており、かなり一般的な操作体系に寄ったので使いやすくなっています
まとめると、
- 無料
- 機能がある程度そろっていてまともに動く
- 動作が軽い
- Blender独特のUIの分かりにくさも減っているはず
といったところです
ほんと最近のBlenderってすごいですね…
ちなみに今回の記事で作れるようになる動画はこんな感じです(自分が練習で作った動画です)
やってることとしては、
- カット編集
- 文字入れ
- 効果音・BGM入れ
- 画像入れ
- フェードイン・フェードアウト
といったところです
あ、別に機能が少ないので Youtuber 風の動画ぐらいしか作れませんという意味でのタイトルではないです!
(Youtuber 風の動画編集できました!という報告です)
使い方
動画編集ウィンドウを開く
ここです!
設定画面画面を出す
動画編集を始める前にいくつか設定をしておいた方がいいです
まず設定画面の出し方ですが、下の画像のどれかをクリックしてください
そして、プロパティーエディタを出します
Blenderの画面構成について
今回はそれほど必要でもないことですがBlenderが初めての方向けに説明すると、Blenderはウィンドウ内が複数のエディタで分かれていて(下画像)、
先ほどプロパティーエディタを出したように自由に切り替えることができます
先ほど動画編集ウィンドウを開くためにタブをクリックしましたが、
他のタブをクリックすると他のエディタで構成されたウィンドウが出てきます
そこに「Video Editing」や「Default」(モデリング用の画面)や「Animation」など色々なタブが並んでいますが、そのどれを選択していても先ほどのように任意のエディタを出してカスタマイズすることができます(少し変わった実装ですが)
また、各エディタの四隅をドラッグすれば画面の分割を増やしたり減らしたりすることもできます
(エディタの四隅のどこかから内側にドラックすれば分割が増やせて、外側にドラッグすれば分割が減らせます
2つ以上のエディタがいっきに消えてしまうような方向にはドラッグ出来ないようになっているようです)
設定する
先ほど開いたプロパティエディタで設定をしていきます
まず、「出力」のタブを開いてください
そして下の画像のように設定します
分かる方は好きに設定してもらえばいいです
いくつか注釈しておくと、「終了」フレームは動画の長さを決めます
動画の長さが決まっていない場合は最初はとりあえず適当に莫大な数値を入れておいて、完成して実際に出力する際に入力しましょう
ファイルフォーマットは最初は .png 画像の形式になっているので、動画用の ffmpeg(.mp4)にしましょう
オーディオも最初は「音声無し」になっているので無難にAACなどにしましょう
動画や音声を読み込む
動画ファイルを読み込むには、ファイルを直接シーケンサーにドラッグします
するとシーケンサーに青い棒と緑の棒が現れますが、青が動画で緑が音声です
動画や音声を選択すると、シーケンサーの右側から動画の不透明度や音量など基本的な項目が変更できます
効果音やBGMを読み込む場合も同じようにドラッグするだけです
(シンプルですごく良い!)
プレビューの再生、停止はタイムラインから行います
音声が再生されない場合はこちらの記事を見てください!
http://blog.tsuno.co/2019/12/22/1576986646/
(原因なかなか分からず苦しみました…)
カット編集
まずカット対象を選択します
音声と動画を同時にカットすることが多いと思うのですが、そういう場合はドラッグで複数選択できます
(ショートカットキーはモデリング時と同じ B キーが使えます)
そしてシーケンサーの再生地点(下画像)を左右にドラッグしてカットする箇所を決めます
そしてカットする対象を右クリックして「カット」を選びます
(ショートカットキーは K キーです)
そうすると、動画と音声が二つに分割されます
分割した動画や音声を動かす場合は選択して G キーで移動させます
(G キーはモデリング時と共通の移動のショートカットです)
※ドラッグで移動させようとすると、複数選択していてもひとつずつしか動かせないようです(ちょっと不満)
他のソフトでもよくある操作ですが、移動中に Ctrl ボタンを押しながら移動させると再生地点や他の動画や音声の頭や尻の部分にピタっとスナップしてくれます
ちなみに、シーケンサーは段が分かれていて何段にもなっていますが動画などの場合上にあるほど優先して映ります
(画像編集ソフトのレイヤーみたいな感じです)
シーケンサーの移動は中クリック(通常マウスのぐりぐりの押し込み)でドラッグです
文字入れ
文字入れは「追加」ボタン > 「テキスト」 を選択して行います
だいたいわかると思いますが、文字を選択した時にシーケンサーの右側に出る項目からテキストや大きさや位置を変化させることができます
画像の追加も同じような感じです
(文字の縁取りはどうやってやればいいのか分からないです!!教えてください…)
フェードイン・フェードアウト
フェードイン・フェードアウトはさせたい動画か音声を2つ選んでから
追加 > トランジション > クロス(音声の場合は音声をクロスフェード) を選択します
動画を暗転/明転をさせたい場合は先に 追加 > カラー を選択して塗りつぶし画面全体の塗りつぶし用の」カラーを追加しておいて、動画とカラーを選んでクロスさせます
動画出力
まず動画の終了位置を設定します
画像のようにシーケンサーで再生位置を終了位置にしたいところにドラッグし、タイムラインでそのときのフレームを確認して「終了」のところに入力します
最初に設定したプロパティエディタからも入力できます
そして レンダー > アニメーションレンダリング から動画を出力します
動画の出力先はプロパティエディタの「出力」で設定したフォルダです
さいごに
どうですか!?
結構使いやすくないですか!?
無料ですよ無料!!
今回は紹介しませんでしたが、画像位置や文字サイズなど各種プロパティのアニメーションとかもできるようです
それでは、楽しい YoutuberLife を…